発音練習はいらない!!
まずはこの動画見てください。高校の教科書にも載っている話です。
授業で生徒に見せたのですが、一緒に見ていたアメリカ人ALT君に "Do you understand?" と聞くと、"Almost, but sometimes I don't understand."と言っていました。
アメリカ人にも「ちょっとわからない」といわれる発音で、TEDという大舞台で堂々と話すのが、グローバル・スタンダードです。
企業の英語コンサルタントをしている方に聞いたのですが、今や英語を使う相手は、英米のネイティブではなく、アジア、中東、アフリカ諸国とのビジネスで使うことが多いそうです。「多国籍」な会議もよくあるそうです。NYのビジネスマンが、東南アジアの人に「あなたの英語はわかりづらいから、もっとはっきり発音して、みんながわかる表現を使って話してくれ」と言われることもあるそうです。
この夏、元アメリカ大使館英語教育担当官トマス・サントス氏のワークショップに参加したのですが、その際彼はこんなこと言っていました。
「昨年、中東の英語教師のワークショップに参加した。参加者は10カ国以上の英語教師だったんだけど、いやぁ、参ったね。みんな英語で喧々諤々議論しているんだけど、私一人ついていけないんだよ。まだまだ私も勉強しなきゃいけないと思ったよ。EIL (English as an International Language)ってこういうことなんだよね。」
わが日本ではどうでしょうか。高校の教室ではいまだに「発音記号」が教えられています(そもそも「発音記号」なんて呼んでいる時点で専門的に音声学を勉強していない証拠なんですが。正しくはこれ)。また、音声学の専門家の先生も、こんなことを言って、英語教育改革に必死になっている人をディスっている始末です。
よく考えてください。
最近日本でも外国人の方が多く暮らしています。私が住んでいる東京では、コンビニやレストランも、外国人の店員をよく見かけます。そういう方の日本語の発音が少々変で、一瞬言ってることがわからないとき、あなたは、「お前の発音わかんねーよ。もっとまともに話せるようになってから日本に来い!」とヘイト・スピーチまがいのことをしたり、ぷいっと無視したりしますか?そんなことしないですよね。がんばって理解しようとするでしょ?
日本人が英語使うときだって同じですよ。
繰り返し強調しますが、英語は「国際共通語」であり、英米のネイティブ「だけ」と話すわけではないのです。
普段からいろんな人が話す英語を浴びるように聞いていれば、ほっといても「世界で通じる」発音が身につきますし、通じないことがあったら、通じるよう何度でもいってやればいい。そういう経験を通しても、「通じる」発音は身につきます。まさに、Exposure (浴びて)& Experience(使う)です。
経験と「折れない心」が一番大事ではないでしょうか。
発音なんて気にせず、どんどん英語を話しましょう!「日本人の発音が悪い!」と怒っている人は、脅迫商法で儲けようとする「英語ムラ住民」だけです!
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