練習してはいけない!
英語は「勉強」するな!
的なことを言う、英語教師や専門家の方も増えてきました。たとえば、予備校のカリスマ講師だったのは一昔前、今では文科省の「有識者会議」の委員も務めていらっしゃる、安河内先生も、こんなことをおっしゃっています。
7つの鉄則とは、
1.ネイティブみたいな英語を話そうとするな!
2.間違えることを楽しめ!
3.ジャパニーズイングリッシュに自信を持て!
4.大きな声で話せ!
5.口を動かして勉強せよ!
6.歌え!
7.とりあえず使ってみるべし!
一見すると、このブログで私が今まで言ってきたことと同じように思えるかもしれませんが、本質的なところで全く違うんですよ。最後の「とりあえず使ってみるべし!」はそのとおり。でも、「とりあえず使ってみる」というのであれば、1~6は大きなお世話じゃないですか?
また、5では「勉強せよ」といっているし、6「歌え!」の内容を読んでみたら、「カーペンターズとかビリー・ジョエルもおすすめです」って、なんで?なんでカーペンターズとビリー・ジョエルなの?英語の歌なら何でもいいと思うのですが。。。今どきカーペンターズやビリー・ジョエルの歌聞く人いますか?いや、そもそも「歌え」って言われてもねぇ。ちなみに、私は30年以上英語の歌を聴きまくって歌いまくっていますが、それが英語力につながっている実感は「全く」ありません。カーペンターズやビリー・ジョエルが好きじゃないからですかね(笑)。
2の「間違えることを楽しめ!」というのは、まぁ逆説的におっしゃっているのでしょうが、「楽しめ!」といわれても楽しめないですよね。
何が言いたいかと言うと、「練習」「トレーニング」中毒、これが日本の英語教育の諸悪の根源なんです。「練習」「トレーニング」してから使うのではなく、たくさん「使う」ことでさらに気楽に使えるようになるんです。「ゆるなが」マインドセットですよ。
Part 2では完全に「練習」「トレーニング」「学習」の話になってしまいます。
別に音読が悪いとは言いません。でも、こんな細かいこと気にして音読するなんて、気が遠くなりませんか?
せっかく、最初の記事で「マインドセットを改造しよう」とおっしゃっているのに、これでは「英語が使えるようになるには正しい練習をするべし!」となってしまい、「とりあえず使ってみよう」というマインドセットにはならないでしょう。
そして、安河内先生は、一番大事なことを実はおっしゃっていないんですよ。つまり、
「浴びる!Exposure」
ということです。このブログでもさんざん言ってきました。
やさたく!(やさしいものをたくさん!)が「科学的学習法」 - 目からウロコの英語「楽」習
また、↓の記事でも説明しましたが、「使う」というのは、厳密に言えば、「Meaning Focused Input / Mening Focused Output」つまり、言葉そのものでなく、言葉が表す「内容」や「意味」に集中するということなんです。「~するな!」「~せよ!」「~べし!」という「マインドセット」でやっていたら「練習」「勉強」「トレーニング」になってしまって、実際「使う」ことにはならないんですよ。
理想の英語学習とは? 最新の言語学研究より - 目からウロコの英語「楽」習
どうして、こんなすごい先生ですら「練習」「勉強」「トレーニング」という発想に縛られてしまうのでしょうか。
失礼かもしれませんが、やっぱりビジネスがからんでいると思います。私も同業者なので(笑)よくわかりますが、「浴びて、使ってればいいんだよ!」と言ってしまうと、商売にならない部分があるんですよねぇ。教師は教えてナンボ、と世間のみなさんは思ってます。それが「浴びて使うだけでいい!」なんていったら「じゃあ教師なんかいらないじゃん」となります。はい、そのとおり。教師なんていらないんです。でも、それ言っちゃうと自分は商売あがったりですからね。
私たちが持つべきマインドセットは
「やさたく」「ゆるなが」
だけです。そんでもって
「浴びて(Exposure)」
「使う(Experience)」
これだけです! It's so easy! さぁみんなでこの歌を歌いましょう(笑)!
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